鼻から × いい調子
こんばんは。
めっきり寒くなってきましたね、まっしゅです。
なんてったって12月ですから、この寒さも納得ですね。
12月、卒論提出、冬、卒論提出、クリスマス、卒論提出、うーんゾッとしますねぇ本当にあった怖い話ですねぇ。
さて、本日のテーマはこちらです。
鼻から×いい調子
「あなたの風邪はどこから?」
「私は鼻から。」
そう、私の風邪は鼻から始まる。
昔はむしろ喉からだったのだが、ここ数年私の風邪の始まりは鼻に部署移動したようだ。悲しいかな、ここ数年こうした体質の変化を感じることが多い。
私の風邪は鼻から、といってももともと鼻炎気味なのでわりかし年中くしゃみの弊害をビシバシ受けている。
花粉症の季節だけ苦しいということもないので、花粉症でお祭り騒ぎな日本国民の皆さんはやっと私に追いついたか…と高みの見物を決め込んでいる。
そんな私はどうやら鼻が弱い。貧弱。敏感。
くしゃみもそうだが、香りにもめっぽう弱い。
女子たる者華やか且つ煌びやかな香りを身にまとい残り香なんぞも自在に操ってみたいものだが、残念ながら身体があまり得意ではないのだ。
とはいえあまり強い香りでなければ人並みに好む。
部活をしていたころは無意味に8×4をシュッシュしていたしフルーツの香りなども好ましい。
ただバラの香りやジャスミンの香りといった花系のもの、或はバニラやスウィートなどといった甘ったるい香りは苦手だ。できれば嗅ぎたくない。
さらに言えば香りに特化し、より洗練・凝縮した香水という代物はめっぽう苦手だ。
当然香水過多の人物はどうしても得意にはなれない。
(その分上手に上品に香水をまとっている人物を見るとひたすらに尊敬する。)
私は無味無臭こそ真実にして信頼に足るものとして好んできた。
もちろん異臭を好むわけでもないので、なるべくフラットな状態としての無味無臭。素晴らしい。
しかしそんな私でも一度「おんなのこのかほり」という一抹の真理に近づいた事がある。
「おんなのこのかほり」とは何か。
いわゆる「あの子、なんかいい匂いするよな」という代物だ。
はっきりとこの香り!と言えるものではなく(はっきりと桃!バラ!シャネルの5番!などと断言できるものはリップや香水の仕業である)、ただただえも言われぬいい香りがするのだ。
これまでその存在の8割は都市伝説かと疑われていたが、それは確かに存在する、そう確信する事態と遭遇した。
その真理に近づいた発端は贈り物でいただいた某LUSHの石鹸であった。
LUSHと言えば女子からの人気を誇るオシャレ石鹸である。
もはや石鹸ではなくボディソープと呼ばねば怒られそうな代物である。
無味無臭愛好家といえど、LUSHの贈り物にはコロッと喜びを浮かべてしまう。
(だって可愛いもん。)
私は普段、無味無臭愛好家として、また肌の弱さも相まってシャボン玉石鹸という石鹸以上でも以下でもない、純朴な石鹸を愛用している。
だから自分でLUSHをわざわざ買ったことはなく、その頂き物によって初めてLUSHを使用してみた。
…甘い!すこぶる甘い!!
あの豊満な甘みがバスルーム全体を満たし、それが自身の身体をも浸食してゆく。
その香りが特別好きなわけではないが、女子らしいことをしているというその一点においてのみ、無意味に上がるテンション。
そのテンションのままご機嫌にお風呂を済ませ、髪を乾かし、肌を保湿して眠る。
なんとなく体にあの甘い香りが残っているような気がして、得意気であった。
いや、あの甘い香り…?
違う、そこにあったのはあの甘い香りではなく「おんなのこのかほり」だった。
もはやただのLUSHの香りではない。何の香りかと問われるとなんだろう?とふにゃり首を傾げるあの香りだ。
その正体は数々の香りの乱用により交じり合った合成物であった。
LUSHによりもたらされた甘い香りの上に女子たちは日々シャンプー、コンディショナー、トリートメント、洗い流さないトリートメント、洗顔、化粧水、保湿乳液…などなど八百万に及びかねぬ香りをひたすらに上塗りしてゆく。
そして朝起きればまた洗顔、乳液から始まり謎のクリームやらパウダーをべったりと塗りたくり、髪にスタイリング剤を塗りこめてゆくのだ。
(なお得意げに書いているが、私はズボラなので実際はいくつかの工程を省いているしもっと細やかに気を配る女子もいる。)
女子が使うこれらの物質に無臭なものは皆無と言って等しい。
つまり女子たちは幾重にも香りを混ぜ合わせ、もはやわけのわからない香りを日々生成しているのだ。
そうかそうだったのか!とこのLUSHを使用した日にようやく私は「おんなのこのかほり」を理解した。
つまり「おんなのこのかほり」とは数多くの良い香りが重ね合わされた産物であり、香水よりも曖昧でいて強力なのだ。
この結論だけ見れば何をお前は当たり前のことにそんな驚いて、と思うかもしれないが、身を以て体感した私の衝撃は結構なものだったのだ。察してほしい。
そして恐らく世の女子たちはこうした香りを中学生や高校生のころから平然と生成していたのだ。(私の衝撃はその事実に大学生になってから気づいたことが大部分を占める。)
「おんなのこのかほり」は在る。確かに存在する。
しかし生まれつきの体臭等ではない。
生まれつきバニラの香りがするとのたまう女子は名乗り出よ、断罪してくれよう。
ちなみに私は今、相も変わらずシャボン玉石けんを愛用している。
LUSH以外の工程は同じなはずなのに、あの「おんなのこのかほり」を感じることはない。
しかし無味無臭愛好家としては鼻に優しく、いい調子である。
さて次回はあかしで
雨傘×島
です!お楽しみに!