電車×コンタクト
どうも、矢野です。あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いいたします。
矢野の2015年の目標は「体現すること」です(聞いてない)。
口だけではなく、しっかりと形にしていく一年にしようと思います。
はい、そんなところで、今回のお題は…?
【電車】×【コンタクト】
おめでたい新年なんですが、僕の中では少し悲しいことがありました。
尊敬しているコピーライターの岩崎俊一さんという方が亡くなったのです。
僕の大学のOBにして、人の幸福を探求し続けたコピーライター。
ご冥福をお祈り申し上げます。
そんな今回は、僕の好きなコピーライティングを中心にブログを書いていきたいと思います。でも、お題を無視するわけにもいかないので今回は…
『コンタクトレンズを買ってもらう為の電車広告のコピー』
を考えたいと思います。電車広告は、電車の中に貼られてたり、吊るされている広告のやつですね。
さて、このとき買ってもらうために“コンタクトの良さ”みたいなものを書く人が多いと思います。
「いつもより色んなものが明るく見えます。」
「遠くのものが見えると、便利です。」
とか。“目が良く見えますよ”っていう内容をひたすらに並べていくのではないかと。
いや、そんなもんは既に知ってますよ!?!?
っていうね。ダメなコピーの例だそうですよ。
ここで大事なのは、コンタクトの魅力をできるだけ多く見つけることです。
つまり、「何を言うか」という切り口を増やすこと。
コンタクトの「何を言うか」
- あか抜けて見える(メガネから変えた場合)
- 装着するのに時間が必要
- 目の色が変わる(カラコンの場合)
- 黒目が大きくなる
- 目つきが悪くなくなる(視力が低い裸眼の場合)
などなど。たぶん考えるともっといっぱいあるとは思うんですが、時間の関係でこの辺で。
次に、この「何を言うか」を少し言い換えていきます。消費者のメリットに近づけて行く意識ですね。
何を言うか→消費者のメリット
1、あか抜けて見える、黒目が大きくなる→モテる
2、装着するのに時間が必要→マメな性格になる
3、目つきが悪くなくなる→印象が良くなる
こんな感じですね。そして、「誰に言うか」をイメージしながら実際にコピーを書いていきます。
1、モテる
「今日はメガネじゃないんだね、と言われてみたい。」
「変化に気づかれる人は、密かに注目されている人だ。」
2、マメな性格になる
「2週間という期限が、私をマメな性格に変えた。」
「なんだ、毎朝5分くらいなら早く起きれるのか。」
3、印象が良くなる
「面接中も、目は口ほどにものを言う。」
「『あぁ、メガネの人ね。』じゃ、すぐキャラが被る。」
今回は、目が悪い人というよりも、既にメガネをかけている人をイメージすることが多かったです。まぁ、ここで書いたコピーが良いか悪いかはさておき、2番目の「マメな性格になる」みたいな王道とは少し違った価値を見つけられるかが、コピーを書くときのポイントになるのではないかと。
コピーの中で必ず新しい価値を提案すること。それが、広告クリエーティブで必要とされることだそうです。
では、最後に冒頭でご紹介した岩崎俊一さんのコピーを一つ。
『人は書くことと、消すことで、書いている。』
トンボ鉛筆の広告。人は何かを書くとき、書いては消し、消しては書いてを繰り返し、やっとの思いで表現を完成させる。この書き方では伝わらない、もっといいコトバがあるはずだと思い続けながら。
「書く」という行為の本質をついた、新しい発見のある良コピーだと思います。
小さなリレーブログではありますが、僕も書き手として色々悩みながら、何度も書き直しながら、みなさんに何かを伝えていけたらいいなぁと思います。
本年も九九ブログをよろしくお願いいたします。
さて、次回はのぐちですね。
書き手の誇りを持って書いてくれぃ!
みなさん、お楽しみに。